史上最凶(?)の絶叫マシーン

royaldo2007-01-13

  
久々の産業カテゴリーです。
今僕は、現在の会社での最後の仕事に取り組んでいます。2年前の夏と同じ工場での設備工事なのですが、担当範囲は倍になり・・・その中の一つが何と、煙突補修工事!
とはいえ、決して僕が作業する訳ではありません。世の中には、このような特殊作業を専門とする会社が少数ながら存在するのです!
やっている事は外面補修なので、普通の環境下ではけっこうあるのですが、高さ100m超の煙突に登るとなれば・・・使う機械も普段では見ないものが多く、今回の場合は高さ70mの煙突のてっぺんで補修作業をする為の昇降用ゴンドラを設置していました。そして・・・やはり担当者ともなれば一度は現状確認をしないといけないので、その作業用ゴンドラに乗って最上段まで上ることになりました・・・。
専門業者による操縦の元、ゴンドラはゆっくりと昇降を始めました。で、ただ垂直に上がってくれたらいいのですが、東京タワーのような鉄塔型の煙突故に所々に横梁があり、それを交わす為に業者に人が足蹴りでゴンドラを横に動かした!その揺れがメチャクチャ怖い!これはある意味ジェットコースターよりも恐怖感を煽る動きでした!そんな高所での横揺れを経て頂上までたどり着いたのですが・・・最大の恐怖はそこにあった!ゴンドラから作業フロアまで乗り継ぐ際、そのフロアはゴンドラの手摺よりも高い位置にあり、よじ登らなければ到達できない!しかもさらに恐ろしいことに、ゴンドラとフロアの間に20〜30cm程の隙間があるのだ!!一歩踏み外せばあの世へ垂直降下という過酷な環境故に、半ば絶叫しながら何とかステージにたどり着きましたが、結局平常心では確認作業が出来ず、何とかデータ収集はしたものの半分以上は下りの恐怖が支配していた!そして最大のヤマ場、ステージからゴンドラへの乗り移り!
とにかく下を見たらダメ!だけど足元見ないと・・・恐る恐る足をデッキ下に下ろす。しかし足場はそこにない!ここで降り方の指示が業者さんから出されるのだが、落ち着いて理解することができず半ばパニック!しかし言われた通りにやってみると、何とか足がゴンドラ手摺に乗っかり、後はそのまま籠の中へ・・・これで最大のヤマ場は乗り切った!しかし・・・最後に待ち受けていたもの、それは上りと同じタイプの揺れ!しかも上りより下りの方が怖かった!!
それでも何とか地上まで到達し、無事に帰りつく事が出来ました。その道中に普段使わないところに力が掛かったからか、まともに歩けなかったような気がします・・・。しかしその業者によると、初めての人は必ずそうなるみたいで、やはり慣れが必要なんだそうです!ていうか、こんな異常環境に慣れている人は日本でもごくわずかなのでは・・・。しかも、今回の高さ70mというのはまだ序の口だそうで、最大210mの煙突の頂上で補修作業をしたこともあるそうです。これは名古屋駅JRセントラルタワーズの高い方のビルとほぼ同等の高さというのだから驚いた!さすがに200mはゴンドラがあっても無理だ・・・。
しかし今回は、普段ではめったにお目にかからない特殊作業を見ることができ、しかも世界のどこの絶叫マシンよりもスリリングな、作業用ゴンドラという絶叫マシン(!?)に乗るなど、とても貴重な体験ができました!
けどさすがに「次もまた乗りたい!」とはとても思えない・・・。