年代別・自動車ベストCM集

久々の自動車カテゴリーは動画満載!なので、ケータイから御覧の皆様、ごめんなさい・・・。
 
youtube上のなつかCMについつい見入ってしまう僕ですが、ここ1年でかなりの動画が増えたこともあって、一度見出したら止まらない!
そんな中、今回は僕が一番ハマってしまう自動車のCMについて取り上げて見たいと思います!
70年代、80年代、90年代、そして2000年以降の4つの年代別のベストCMについての紹介です!
 
 
1970年代の自動車ベストCM
この時代はまじめに作られたCMが多かった!そんな中でも、モデルライフ全般を通して描かれた、自動車CMの歴史に残る名作が、1972〜1977年にかけてオンエアされた、4代目スカイラインのCMです!
とても有名な「ケンとメリー」、略して「ケンメリ」のCM!その全16作品がアップされていたのです!

若者にデートの為のクルマを所有するという憧れを抱かせるには十分過ぎる程の、「愛のスカイライン」を強烈に印象づけるイメージ映像的CMであり、一種の社会現象にまでなったと言われていますが、リアルタイムで見ていなくても、30年以上経った今でも非常に完成度の高いCMだと思います!
何が素晴らしいかって?それは、4代目「ケンメリ」スカイラインが生産された5〜6年間ずっと、同じシリーズのCMを継続してきたことです!そして、アレンジを変えつつも、あのCMソング「ケンとメリー〜愛と風のように」を使用し続けた事、それでいて、季節感や雨の日のなどのあらゆるシーンを盛り込み、クルマのセールスポイントをあえて列記せず、イメージ作りのみに徹したことも、独特の世界観を表現出来た要因だと思います!
さらに、モデル末期の哀愁を表現するかのように、最後の方は切ない程の夕暮れ時のシーンとなり、そして最終作品は・・・恋人同士だったケンとメリーが、まるで結婚するかのようなシーン、つまり、恋人同士の2人が区切りをつけることで、長年続いたシリーズに終止符を打つかのような映像となっていたのが印象的でした!
正に、ライフサイクル全般を通して繰り広げられたドラマ!これ程コンセプトがしっかりした自動車CMは、前にも先にもなかったと思います!
これから登場するクルマにも、ケンメリのような長編シリーズのCMを展開して欲しい!(難しそうだけど・・・)
 
 
1980年代の自動車ベストCM
日本車の性能が飛躍的に向上し、スカイラインGT-RやレクサスLS400(日本名セルシオ)、マツダ・ロードスター等、世界に誇れるモデルが次々に登場した80年代は、ハイテク化・ハイパワー化・高級化が進んだこともあって、そのCMもクルマの進化を強調するものが多かった!
そんな中、当時のホンダのCMは実に芸術的なものが多く、世界の道や生活になじむ「市民のクルマ」の世界観を表現したシビックや、「ホンダ、ホンダ、ホンダ、ホンダ♪」のフレーズもインパクト大だった初代シティ等、クオリティとインパクト十分な作品を数多く作ってくれました!
中でも、1987年に登場した3代目プレリュードのCMが実にオシャレ!

まるで映画の予告編を観ているかのような、渋さとセンスのよさがピカイチでした!しかも、映画音楽のようなBGMも実にハマっており、もともと国際派のイメージが強いホンダが、さらに日本離れした(今となっては「欧米か!」と突っ込まれそうですが・・・)イメージの作品を繰り出したことに、当時中学生だった僕は、「ホンダってカッコイイ会社だな!」と感嘆したものです。
CMの世界観を壊さないよう、最新技術の紹介がさりげなく行われていた点も、実に見事なCMでした!
 
 
1990年代の自動車ベストCM
バブル経済に酔い、イケイケだった80年代に比べ、長い長い「冬の時代」に突入した90年代の日本。故にこの時代の車には、どことなくコストダウンの影響が見られたりと、何かとパッとしないものが多かったような気がします。
それ故、CMに関してもインパクトの強いものが少なく、CM作りのセンスがよかった日産やホンダが、何か元気がなかったような気がします・・・。
そんな時代にオンエアされた自動車CMで一番良かったのが、2代目レガシィのCM「4 SEASONS LEGACY」です!
 
モデル末期になると、在庫一掃セール的な意味合いを持つ特別仕様車のCMばかりが目立つ(特にトヨタ車!)のに対し、レガシィは最後までテーマ性を持ったCMを提供してくれたのです!
もともとクルマ作りそのものが、「モデル全般を通して熟成していく」という真面目な姿勢で取り組まれているレガシィだけに、それにふさわしいCMは見事です!レガシィの本分である「グランドツーリングへの想い」を最後まで伝え続けた、素敵なCMでした!
 
この動画に関しては、「レガシィCMグラフィティー2(http://d.hatena.ne.jp/royaldo/20071109)」を御覧下さい!
 
 
2000年以降の自動車ベストCM
人々の価値観は多様化し、それ故クルマのジャンルや選び方も無数に拡がった一方、クルマを「便利な道具」「消耗品」的にしか見ていないかのような流れも見受けられるようになってきた21世紀。故に、クルマのCMも軽〜いイメージの、それこそ「消耗品」的なものが目立ってきたように思えるのが残念です。
(特にトヨタとホンダにそれが目立ったのが残念だ・・・)
そんな中、鳥肌が立つほど(?)カッコイイ自動車CMがオンエアされたのが2002年!あの「名車復活」を高らかに宣言する、日産フェアレディZの登場編です!
 
往年のZがスライドショー形式で登場する所から始まり、ナレーションは一切なし!テロップだけで「神話は、受け継がれる。永遠に。」と紹介されていくうちに、待望の新型Zが登場するという映像は、まさにドラマチックそのもの!多くの自動車ファンが待ち望んだ瞬間を演出するには、この上ない程のカッコよさでした!
そして「過去」「現在」を演出したかと思えば、最後は「未来」を象徴するかのような、新型Zのミニカーを手にする子供が登場!正に、この子が将来の日産の顧客だという設定であり、その手に握り締めるものは将来のZ神話!
 
名車フェアレディZだからこそ成し得た映像ですが、これ程神秘的なCMは、今まで見たことなかったです!

  
そして改めて思うのですが、日産のCMは名作が多い!クルマそのものはあまり好きではないのですが、日産のCMセンスだけは業界の中ではずば抜けていると思います!最近では渡辺謙イチローが出演しているスカイラインのCMや、映像や出演者・さらに音楽まで「上質」でコーディネートされたティーダのCM、クルマの存在意義及び使用目的をメチャクチャ分かりやすく表現しているエクストレイルのCM等、日産のCMは力作が多い!
その一方でふがいないのがトヨタ!何か消耗品的なCMが多いのは、魂がこもったクルマ作りをしていないかのように思えてとても残念です。さすがにクラウンやマークX(セダンの方)、ヴィッツプリウスといった主力商品は上出来だと思いますが、それ以外がどうも・・・。ここはやはり、世界のリーディングカンパニーとしての自覚に満ちたものを、CMにも込めて欲しいと思います!