商店街を行く Vol.3〜魚町銀天街編

今年も盆休みに合わせて、北九州の実家に帰省して参りました!
 
今回はホークス戦観戦もなく、代わりに実家のプラズマテレビでオリンピック観戦(特に野球!)を楽しみ、いかにもオリンピックイヤーらしい(?)休日を過ごしましたが、やはり昼間位は外へ出歩こうと、今回やってきたのは北九州の中心街・小倉を昔から支え続けてきた商店街「魚町銀天街」です!

かつてこの写真にある通りには路面電車が走っており、道路の上にはその電線がクモの巣のように張り巡らされていて、お世辞にも綺麗とは言えないストリートでした。しかも、一方通行!それが路面電車が廃止になった1992年以降は徐々に整備され、当時に比べるとはるかに綺麗になりました!そんな旧電車通りをはさんで南北に伸びる魚町銀天街

路面電車が走っていた頃は、全国の他の商店街同様、実に活気のある場所でした!僕が10代の頃はヒマがあればよくここに来ました。特に本屋やCDショップ、それからゲーセンによく行ったような気がします。あの当時は服や靴の店が多く、北九州のファッション情報を発信する機能も兼ね揃えていたのですが・・・リバーウォークの開店や郊外大型店の攻勢、さらには多くの顧客を福岡に奪われた影響もあってか、服の店がめっきり減ってしまいました。その代わりにやたらと目立つのがドラッグストアと100円ショップ!

確かに「シャッターストリート」にならずには済んでいますが、いつの間にか安売りのイメージが強くなってしまったかのようで、何となく防戦一方の印象を受けてしまいました・・・。
 
ところで、この魚町銀天街ですが、実は日本初のアーケードなのです!

1951年10月にこの通りの天井に屋根をつけたのがアーケードの始まりで、その屋根は現在のような自然光が取り入れられるものではなく、本当の鉄の屋根ということもあって、銀色の天井だったことから「銀天街」と名付けられたそうです。その影響もあって、北九州市内のアーケードの多くが「銀天街」の名称を持つようになりました。
確かに、道幅は狭く、九州においては熊本・下通りや鹿児島・天文館に比べるとその差がよく分かります。しかし、何はともあれこの場所が「日本初」なのです!そういえばこの北九州市、パンチパーマや競輪や焼きうどんなど、日本初が意外と多い町であり、近代工業の礎とも言うべき八幡製鉄所など、先見性を持った都市・・・でありながら最近はどうも元気のなさが目立ちます。人口もとうとう100万人を切ってしまい、現在は98万5000人にまで減ってしまいました。街の活気は中心街の活気に直結する、と考えると、やはりこの「日本初のアーケード」の巻き返しを願ってやみません!
  
そんな魚町銀天街の終点にあるのが、市民の台所「旦過市場」!

今回取材に出掛けた時間が16時過ぎだったこともあって、ほとんどの店が閉まっていましたが、玄界灘や関門の海の幸が豊富に揃い、プロの料理人も買いに来る程のバラエティに富んだ市場として賑わっています!
そして入口にある「丸和」というスーパー、実はここが日本初の24時間営業のスーパーマーケットなのです!ここ小倉界隈には、たくさんの「日本初」が詰まっているのです!今まで全く気付かなかった故郷・北九州の底力を感じ取ることが出来た、そんな久々の魚町銀天街散策でした!
 
魚町銀天街のホームページはコチラ!
http://www.uomachi.com/

 
ついでに「小倉シティスナップ」!
そんな防戦一方(?)の小倉の繁華街ですが、やはり10代の頃を過ごした思い出の場所であり、あの当時に比べると飛躍的に進化したことは誇りです!そんな小倉の街で、特に予備校時代にお世話になったのがここ「シロヤ」!

小倉駅魚町銀天街を結ぶ「小倉中央商店街」の入口にあるパン&お菓子屋さんですが、とにかく安い!今ではなかなか見ることのない、1個100円以下のメニューがふんだんに揃っています!特に1個70円(!)のサニーパンやあんぱんが人気なのですが、今回久々に、当時実にお世話になった「あんドーナツ」を買いました!これも70円!

決してくどくなく、けど普通のあんぱんでは味わえないドーナツならではの味わい!食料値上げが続くこのご時世に、わずか70円で食べられるのは嬉しい限りです!これからも現状の値段と味を守りつつ、小倉庶民の味として頑張って欲しいものです!

一方こちらは、今から10年前に改装されたJR小倉駅。この立派な駅ビルを皮切りにJR九州は駅ビル改装ラッシュに突入!長崎、鹿児島中央と来た流れはついに博多駅でピークに達します!
特に印象的なのが、ビルの谷間から延びていくモノレール!ここ北九州出身の漫画家、松本零士氏の代表作「銀河鉄道999」のイメージと重ねる人が多いそうで、10年経った今でも実に斬新な構成だと思います!
 
ちなみにこの日は局地的な雨が降ったり止んだりの不安定な天候で、いつしか天気雨に。

小倉を代表する河川、紫川に掛かる橋の上からの写真です。写真左は、今や北九州唯一の百貨店(店舗は3つあります!)となってしまった井筒屋の本店です。そして写真右は、小倉の商業地としては最大規模を誇る「リバーウォーク北九州」です。
その2つの大型商業ビルを覆うかのように降り注ぐ雨。しかし空は明るく、天気雨独特の2面性が実に印象的です!
 
しかしリバーウォーク前を流れる小倉城のお堀近くに来ると、雨に覆われた舗装路が、この日の雨の激しさを物語っているかのようでした。

一方、店内に入ると・・・こちらは涼しげな水辺の風景。噴水がリズミカルに飛び跳ねる!

さすがはキャナルシティの北九州版(?)と言われるだけあって、水辺の演出は見事です!売り上げはどうか分かりませんが、ここを訪れる人は実に多く、すっかり北九州を代表するスポットとして定着したといってもいいでしょう!
 
 
今回久々に、故郷・北九州の繁華街をじっくり見て回ったのですが、置かれた状況は決してよくないとはいえ、街が活気を失わない為の底力はきっと持っているはず!魚町銀天街を始め、数多くの「日本初」を生み出した小倉の街から、新たな名物が誕生することを切に願っています!