DVD付CDに見る音楽メディアの遍歴

SCREAM

SCREAM

最近レンタルCDショップで、GLAY×EXILEの「SCREAM」を借りた。ここ最近はコラボブームなのか、いろんなアーティスト同士のスペシャルユニットが多く、あの、もう音楽活動はしないと宣言したはずのCoccoが、くるりの岸田氏と「SINGER SONGER」を結成したり、僕が敬愛するMr.Children桜井和寿はプロデューサーの小林武史と共に「BANK BAND」として活動している。そんな中で実現したGLAYEXILEのコラボレーションだが、ここで僕はある事に気付いた。DVDが付いているのだ。それはこの「SCREAM」のビデオクリップなのだが、このDVDを付けるということは賢明な判断である。というのも、EXILEはヴォーカル2人とダンサー4人で結成されたグループ故、いくら夢の合作とはいえども、CDだけしか出してないのではEXILEのダンサーは何しに来たのか分からない!だから彼らのパフォーマンスもちゃんと見てもらえるDVDを付けてリリースされたのだ。おかげでビデオクリップを楽しめたが、最近はDVD付CDは増加傾向にあり、この程リリースされたスキマスイッチの最新アルバムも、シングル曲3曲のビデオクリップが収録されたDVDを初回限定版に付けてきた!しかし、何故DVD付なのか?もちろん、DVDプレーヤー及びレコーダーの普及も大きな要因だが、もう一つは・・・最近のCD売上減少に対する対抗手段(※)とも言える。
今から10年程前は、ミリオンセラーなんて当たり前のように生まれ、CDシングルのミリオンセラーも年間10枚は軽く出ていたが・・・今では10万枚売れてビックヒットと言われる程市場規模が縮小してしまった。確か、去年はシングルのミリオンセラーは1枚もなかったはず。しかし、だからと言って、音楽人口が減った訳ではない。聴くジャンルの多様化も一つの要因だが、一番大きいのは、インターネットなどによる音楽ネット配信が定着してきたことだろう。(残念ながら、僕は未だにCD+MD派なので、ネット配信を上手く利用できていない。)そんな現象をさらに加速させるのが、あの、iPod、なんだ!間違いない!
姉妹ブログ「ニホンヘニゲロ」でも、このiPodネタは豊富に取り揃えており、そこから見てもiPodは非常に魅力的な商品だ!これが、音楽ソースのデータ化を加速しているのだが、これにより、つい最近になってようやく主流になったと思われたCD+MDを、いきなり過去のものにしてしまったのだ!僕としてはちょっと残念。特に、MDの存在価値が下がっていくのが気掛かりだ。
今後カーオーディオもiPodに対応したものが増えてくるだろうし、FMトランスミッター使用で気軽にiPodが車内で使えるアイテムもある。僕もそのうち購入するだろう。しかし、お気に入りの曲をMDに編集し、ムーディー'sセレクション(http://d.hatena.ne.jp/royaldo/20050606参照)のようなマイコンピレーションMDを作る楽しみがなくなってしまうのは、いささか寂しい気がする。確か、一番最初に自作ベストを作ったのは、僕が公立高校入試を受けた日に作った、TM NETWORKのベスト(当然カセットテープ!)だったかな。歌詞カードをコピーしてCDジャケット風にアレンジするという、気合の入った作品だったな。今後音楽の利用手段はどんどん多様化し、ネットで気軽に音源を取寄せられるようになるのはありがたい事だが、やはり自らの足でCDショップに行き、お気に入りの1枚を手に取って選ぶという喜びを、今後も大切にしていきたいと思う今日この頃です。・・・GLAY×EXILEの紹介からかなり話の内容が飛んでしまったかな?
※DVD付CD「SCREAM」のパッケージに、「このCDは、ハイクオリティな録音機材にてマスタリング致しました。よりよい音を再現する為にも、ぜひCDで聴いて下さい」という注意書きがあった。やはり、これもCD売上減少に対するメーカーの悲壮な訴えなのか?