最終決戦の地から、日本隋一の都市景観へ

最初に僕が訪れたのは、福岡ドーム、いや、「福岡Yahoo!JAPANドーム」です。

日本初の開閉式ドーム球場は今、プレーオフの真っ只中であり、初戦をイヤな形で落とした福岡ソフトバンク・ホークスを応援しようと多くのファンが詰め掛けているところです。とはいえ、ゲート前は大混乱、といった訳ではなく、訪れた時間が午後3時というだけあってそんなに混雑はしていませんでした。正に、「嵐の前の静けさ」といったところでしょうか?周辺のグッズ売場は、早くも大盛況でした。
ところで、この福岡ドームは本来は、ツインドームになる予定でした。まだバブル華やかなりし頃、福岡ドームを造ったダイエーは、野球やイベントを中心とした今のドームの他に、遊戯施設を持った「ファンタジードーム」を建設する予定でした。ところが、バブルが崩壊しダイエーが経営難に陥り、結局ファンタジードームは、文字通り「ファンタジー=幻想」に終わってしまいました。そんな「幻想の跡地」にはショッピングモールが出来ているのですが、これが野球前後の時間潰しに都合がよく、意外と賑わいを見せているのは皮肉な感じさえしてしまいます。
で、今年から改定された、「福岡Yahoo!JAPANドーム」という名称、確か当ブログの第1日目がこのネーミングライツを題材に取り上げたのですが、あれから市民に定着したかといいますと・・・残念ながら(当然ながら?)、答えはNoです。福岡での日常会話では、「福岡ドーム」の方が「ヤフードーム」よりも圧倒的に多く出てくるし、西鉄バスに至っては、行き先表示を電光掲示に一新したにも関わらず、やはり福岡ドームと表示されていました。福岡市民の愛着は、一企業の力では変えられない、ということですね。

僕が最も好きな福岡の都市景観
それは、福岡ドームや福岡タワーを始めとする、平成になってから開発された海沿いの街、百道浜(ももちはま)の風景です。

そのデザインといい色使いといい、当時としてはとても斬新なものが多く、しかも一から形作られたこともあって統一感があり、海辺の青と人工ビーチの砂浜と、これらの建造物が実に見事にマッチしています。さらにインパクトを与えるのがドームと、それに隣接するホテル。このきれいな都市景観は世界のクリエーターにも注目されており、韓国では百道浜を舞台にした音楽PVが数多く制作されているそうです。あと、布袋寅泰が1997年にリリースしたシングル「CHANGE YOURSELF」では、福岡タワーの頂上でPV撮影が行われました。車のカタログ撮影もよく行われるなど、とても絵になる百道浜の都市景観、ぜひとも全国の多くの人に訪れて欲しいものです。

例え球団を手放したとしても・・・
帰りに中心街の天神に寄った時に、去年までの「福岡ダイエーホークス」所有企業だったダイエーの基幹店、「ショッパーズダイエー福岡」の前を通ったのですが、球団がダイエーからソフトバンクに譲渡された後では、もうホークス応援セールは出来ないのかと思っていたのですが、そんなことはありません!しっかりホークス応援モードに突入していました!

しかもダイエー時代と同じ、正面入口前に大きな看板を掲げて。これは、一企業の球団という枠を越えて、この福岡を代表する球団としてこれからも応援し続けていこうとする気持ちと、球団を手放しても、かつてこの常勝軍団にまで成長したホークスを所有してきたことへのプライドを感じ取る事ができて、とても嬉しい気持ちになりました!やはりホークスは、福岡の宝なのです!
(けど昔は大阪の南海ホークスだったんだよな・・・。しかも、当時の福岡の球団はライオンズ。時代が変わると完全に敵味方が逆転してしまうのも不思議な話だ。)