もう一つの「イタリアvsフランス」

royaldo2006-07-16

FIFAワールドカップ・ドイツ大会が閉幕してはや一週間が経過しました。真夜中のお楽しみは終わりを告げ、ジダンの頭突き問題の余波だけが残っている感じの「祭りの後の寂しさ」を感じている週末ですが、実はこの日、ワールドカップ決勝と同じ「イタリアvsフランス」の戦いが繰り広げられました。舞台はドイツではなくフランス。そしてその種目は・・・F1です!
ヨーロッパではサッカー並みの(よりちょっと劣る程度の?)注目度を誇るのがF1。言うまでもなく、自動車レースの世界最高峰に位置するカテゴリーで、こちらは年間18戦を通してその総合ポイントによってチャンピオンが決定する、いわばリーグ戦に近いものがありますが、ドライバーのチャンピオン争いに加え、チーム対抗のチャンピオン争い(コンストラクターズ・チャンピオンシップ)があり、1チームから出走できる車は2台。その2台の合計ポイントで勝負が決まるのですが、2006年シーズンで突出した実力を持ち、ドライバー・コンストラクター共に熾烈な争いを繰り広げているのがフェラーリルノー。かつては、車体を作っているコンストラクターマクラーレンやウィリアムズetc)にエンジンだけを提供しているメーカー(メルセデスベンツBMW)の2つの国籍が1チームに存在するような感じのものが主流でしたが、最近では両方とも同じ自動車メーカーが担当する、いわば企業単位のチーム編成が多く、冒頭で「イタリアvsフランス」と紹介したのは、フェラーリの国籍がイタリアで、ルノーの国籍がフランスだからです。
で、本題に戻りますが、イタリア代表のフェラーリは、エースのM・シューマッハ−選手を先行させ、第2ドライバーのF・マッサ選手がフランス代表のルノーのエース、F・アロンソ選手をブロックするというチームプレーで中盤まで進めていきました。テレビの実況で、「なかなか崩せない、フェラーリカテナチオ!」などと紹介されていましたが、F1でもこの「カテナチオ」という表現が使われるとは・・・これもワールドカップ余波か?そしてレースは、F1ならではのピット戦略により、ピットストップの回数を予定より急遽減らして周回を重ねたアロンソ選手が2位に踊り出たものの、結局勝利したのはフェラーリのM・シューマッハ−選手でした。1週間前のワールドカップに続き、F1でもイタリアがフランスを下す、という構図になったのですが、これを年間トータルで見ると、まだまだルノーが首位でフェラーリに勝っている状況です。(ちなみに次の開催国は、W杯と同じドイツ!) ワールドカップの雪辱をF1で晴らせるか?しかしいくらチャンピオン争いが激しくなっても、フランス代表(ルノー)のエース(アロンソ選手)による頭突き、いや、追突でイタリア代表(フェラーリ、とりわけシューマッハ−選手)とクラッシュ、なんてことにはならないように・・・。