Mr.Children全アルバムレビュー(後編)

昨日に引き続き、Mr.Childrenが過去にリリースしたオリジナルアルバム全11作品をフラッシュバック!後編の今日は、長期活動休止から復活した1999年以降の5作品についてです。
約2年に及ぶ休止期間は非常に長く、途中「ニシエヒガシエ」を突然リリースするもメンバーの姿はなく・・・だからこそ「終わりなき旅」で完全復活したときは嬉しかった!あれからもう8年経つんだよな・・・。今日も僕個人的なミスチルナンバーにまつわる思い出を織り交ぜながら紹介していきたいと思います!
   
  
7th.ALBUM「DISCOVERY」(1999年)

DISCOVERY

DISCOVERY

長い間待ちわびた約2年振りの新作は、それまでの活動休止期間にどのような変化が楽曲にもたらされるのかが気になっていたのですが、その方向性はより内向きな感じがしました。何となく暗めの楽曲が多く、正直言えば少々期待外れだった様な気がします。さらに言えば、7曲目の「I'll be」はアルバムにはスローで長いバージョンでしたが、その数ヶ月後に同じ曲のアップテンポな別バージョンがシングルとしてリリースされ・・・だったら最初からアップテンポで出せ!と思ったものです。
しかし、その分メッセージ色は強くなり、その中でも復活シングルとなった「終わりなき旅」は、社会に出て多くの困難に直面した時に幾度となく背中を押してくれました!
このアルバムがリリースされた頃は、僕が大学時代を過ごした鹿児島で過ごす最後のシーズンで、思い出いっぱい詰まった鹿児島の街に別れを告げる寂しさと、それまで支えてくれた人たちへの感謝の気持ち・・・そんなあらゆる想いが駆け巡る時期をこのアルバムが彩っていました!故におススメのナンバーは、あの頃の気持ちを特にリアルに再現してくれる3曲です。
(おススメのナンバー)simple(#6)ラララ(#9)image(#11)
特に「image」は、鹿児島を離れる夜行列車に乗り込む時の情景が今でも鮮明に蘇らせてくれる・・・。(その直後にナオちゃんがドーナツ持って隣の席に来たことまで思い出してしまった!)
  
  
8th.ALBUM「Q」(2000年)
Q

Q

オリジナルアルバムとしては8作目だが、その前にライブアルバムがリリースされたことから、アルバムとしては9枚目に当たるからタイトルが「Q」・・・今回はそれまでの深いメッセージ性とかアルバム全体のテーマとかはなく、「気楽に作った」という別の意味で異色の作品となりました。タイトルをダーツで決めたり、コード進行をあみだくじで選んだり・・・しかし、その割には明るい曲が少なく、全体の出来もなんかパッとしない感じで、こんな言い方すると失礼ですが、おそらくミスチル史上最低のアルバムだったのかもしれません。
しかもリリース日が、当時破竹の快進撃を続けていた浜崎あゆみのフルアルバム「DUTY」のリリース日と重なってしまい、結果は惨敗でした・・・。
とはいえ、シングル曲の「口笛」「NOT FOUND」を始め、初期のミスチルのような切なさがちりばめられた曲も復活するなど1曲1曲のクオリティは高く、改めて聴いてみるとけっこう隠れた名曲があるかもしれません。
(おススメのナンバー)友とコーヒーと嘘と胃袋(#8)ロードムービー(#9)安らげる場所(#13)
ちなみにこのアルバムがリリースされた頃は、福岡ダイエーホークスがV2を達成し、多くの国民が待ちわびた「ON対決」が実現した時でした!その頃、姉妹ブロガーのkumano-mie-chanはダイエーファンだったのに・・・。京橋のダイエー王監督の胴上げを見届けたことを忘れたか?
   
   
※ここでいよいよミスチルもベスト盤リリース
前作「Q」から1年後、ミスチルはついにそれまでの集大成とも言うべきベスト盤を2枚同時にリリースしました!僕も当然買ったのですが・・・「1992〜1995」の方は買ったのですが「1996〜2000」の方は買いませんでした。理由は選曲に不満があったからです。さすがにベスト盤に収録するオリジナルの曲を選ぶのは難しい。それはオリジナルアルバム自体に一つの世界観が確立されている事の裏返し・・・となると気になるベスト盤以降の活動。一部では、「ベスト盤リリース=もうすぐ解散」という説も囁かれて不安になりましたが、ミスチルは次回作に向けての曲作りを継続していました!そして、待望の9作目が登場!


9th.ALBUM「IT'S A WONDERFUL WORLD」(2002年)

It’s a wonderful world

It’s a wonderful world

リリース日は2002年5月10日・・・これは、1stアルバムの「EVERYTHING」がリリースされた日からちょうど10年が経過した、正に記念日でした!それだけにこの作品には「ミスチルの次の10年」に込めた想いを曲に託した会心の出来栄えでした!ミスチルならではの前向きなメッセージがより力強く表現されたのはもちろん、珠玉のラブソングや社会風刺的な曲など、ミスチルの曲作りがさらに進化したことを十分に実感することが出来ました!久々の会心作と言えます!強いて言えば、アップテンポな曲が1曲は欲しかったのですが・・・。
(おススメのナンバー)蘇生(#2)LOVEはじめました(#9)いつでも微笑を(#13)It's a wonderful world(#15)
ちなみにこのアルバムがリリースされた頃は、日韓ワールドカップ開催直前の、日本が空前のサッカーフィーバーに沸いていた頃でした。道頓堀名物のグリコのネオンサインも日本代表仕様に衣替えしてたなぁ。
  
   
10th.ALBUM「シフクノオト」(2004年)
シフクノオト

シフクノオト

前作の楽曲を中心とした大掛かりなライブツアーがスタートする直前のアクシデント・・・ボーカルの櫻井和寿がまさかの小脳梗塞で入院を余儀なくされ、ミスチルは再び活動休止してしまったのですが、櫻井氏のリハビリと共に曲はどんどん増え続け、完全復活を告げる待望の新作がリリースされたのは前作から約2年後の春でした。
このアルバムには、櫻井氏の「歌う事の歓び」が込められているような気がします。前向きな曲、切ない曲、世界規模の壮大なスケールで描かれた世界観・・・そして何より、現代社会で生きていく人たちの勇気となるような曲が多くちりばめられたアルバムでした!
(おススメのナンバー)PADDLE(#2)花言葉(#5)空風の帰り道(#8)天頂バス(#10)
ちなみにこのアルバムがリリースされた頃は、僕が愛知(の知多半島)に長期出張で出行してた頃で、移動中の新幹線や宿泊先のホテルの部屋でよく聴いたものでした。特に「PADDLE」は新幹線の車窓からの風景を眺めながら聴くとなおGOOD!
   
   
11th.ALBUM「I LOVE U」(2005年)
I LOVE U

I LOVE U

これに関しては・・・去年の今頃に全曲レビューを書きましたので、まずはそちらをご覧あれ!
http://d.hatena.ne.jp/royaldo/20050920
基本的には前2作品の流れを組むものでしたが、一番嬉しかったのは、ずっと待ちわびていたアップテンポな曲が数多く収録されていた事でした!4曲入りシングル「四次元〜Four Dimentions」の楽曲もこのアルバムの世界観としっかりリンクしていたし、ラストナンバーがやや難解だったこと意外は非常に満足がいく出来でした!
改めてミスチルの偉大さと、多くの人々にとって心の支えになるような名曲の素晴らしさを実感出来ました!だから一度はライブで見たい!
(おススメのナンバー)Worlds end(#1)靴ひも(#6)CANDY(#7)跳べ(#11)
ちなみにこのアルバムをよく聴いていた頃は福岡ソフトバンクホークスプレーオフの真っ最中で、せっかく福岡に帰省していたのに結果が気になって仕方ない、ハラハラドキドキしていた時期でした。優勝目前で逆転され、またも優勝を逃してしまったその日は「CANDY」を聴きながら放心状態になっていました・・・。
そして今年はレギュラーシーズンの1位を逃してしまった・・・。やはり今年の戦力ダウンは想像以上にこたえた・・・ってここでこのネタはご法度だな。
   
   
いかがでしたでしょうか!個人的な思い出も取り混ぜていろんな事書きすぎてしまいましたが、この秋の夜長に改めてミスチルの数々の名曲に触れ、そしてその素晴らしさを再認識していただきたいものです!
最後まで読んでいただいた皆様、ありがとうございました!
  
ちなみに、今までの傾向から推測すると・・・Mr.Children待望のニューアルバムのリリースは、おそらく来年の春だ!!