Mr.Children「HOME」全曲レビュー

今年の元旦の記事で予告した通り(?)、Mr.Children待望のオリジナルアルバム、「HOME」がリリースされました!

HOME(通常盤)

HOME(通常盤)

前作「I LOVE U」から約1年半振りの待ちに待った新作!本当は店頭に並ぶ昨日のうちに買いたかったのですが、僕の新しい会社で歓迎会をしてくれたので今日買うことにしました。アルバムジャケットは家計図をモチーフにしたもの。だからこのアルバムのテーマも「家族愛」なのかな、と思いながら全14曲聴いてみて、聴き込むことなくいきなりレビューしてみたいと思います!
  
1.叫び祈り
オープニングは久々のインスト。しかも桜井和寿のシャウトがタイトル通りの叫びや祈りにも聞こえるような、短いインストからこのアルバムはスタートしました。けど「HOME」のタイトルからはちと遠いような、重みのあるインストでした。
  
2.Wake me up!
そんなオープニングでの不安を一掃してくれた、ミスチルならではの力強く活力を与えてくれそうな1曲です!正に憂鬱な朝でも前向きな気持ちになれそうな、目覚めに聴きたい曲・・・これこそがミスチルサウンドだ!
  
3.彩り
アルバムリリース前からラジオなどの各メディアで先行して流れてきたのがこの「彩り」。ライブでは御馴染みの曲だそうですが、この曲にこそ「HOME」たる所以があるように思えました!何でもないようなことだけど人を幸せにしている、特別なことじゃないんだけど、それが一番大事なんだ・・・と語りかけてくれる、心温まる曲です。
「ただいま」「おかえり」という間奏でのフレーズに何故か心打たれた・・・何でもない会話なんだけど、とても大切な家族のコミュニケーションなんだよね。
  
4.箒星
これは去年の僕的ベストソング(http://d.hatena.ne.jp/royaldo/20061230/1167555953)であり、その時にコメントした通りの名曲です!「Innocent World」や「Tomorrow never knows」に勝るとも劣らない名曲だと思います。そして今年に入ってもよく聴いています!
そんな名曲が収録されているというだけでもサイコーです!今年メジャーリーグに挑戦する松坂大輔投手が出演しているトヨタのCMで耳にする機会も多いと思いますが、改めてこの曲の良さを実感して欲しいです!
  
5.Another Story
上手くいっていない、すれ違いがちなカップルが、ある日ふと「でも本当は君がやっぱり必要なんだ」と、すぐそばにいる人の大切さを実感するという素敵なストーリーを描いた1曲だと思います。
この曲を聴いてふと、「・・・でも好き」と言えることが愛なんだ、という僕の友達の名言が頭をよぎりました。気持ちが離れそうで離れない、これこそが「愛」・・・見失いかけてた大切な物に気付かせてくれるような、そんな気持ちになれる曲です!
  
6.PIANO MAN
なかなか遊び心を感じられるジャズセッションっぽいメロディーラインを持つこの曲は、「成る様になれ!」「思いのままに生きろ!」と、根詰めた時に気楽に行こうと語りかけてくれるような曲だと思います。
ミスチルもアルバムリリースを重ねる度にいろんなサウンドアプローチを試みているようで、この様なテンポの曲も僕は非常に気に入りました!
  
7.もっと
この曲もミスチルらしい、落ち込んだ心に暖かな一言を語りかけてくれるような曲です。
「夜ごとの花火は上がらなくていい 心に消えない光が咲いているから」・・・このフレーズからもこのアルバムのテーマが何なのかを感じ取れました!そう、「なんでもないような事に幸せがある」ということだ!
  
8.やわらかい風
別れのシーズンでもある3月のこの時期に聴いたからでしょうか、この曲はミスチルなりの卒業式ソングのように思えました。
かけがえのない仲間と離ればなれになり、新天地でふと過ぎ去った素敵な日々を振り返ってちょっとセンチメンタルな気持ちになる・・・そんな時に聴いて欲しい曲です。
きっと8年前の鹿児島を去る直前の自分がこの曲を聴いたら、涙が止まらないような気がします・・・。
  
9.フェイク
「暖かさ」とか「大切なもの」とかをテーマにしたこのアルバムのコンセプトから最もかけ離れた感じがする期間限定販売のシングル曲ですが、そんな周辺事情などどうでもよくなる程、単純に「カッコイイ!」と言える曲です!だから収録されてよかった!
テンポのよさとシンセベースやデジタルエフェクトが効いているサウンドと、ちょっとトゲがあるように思える歌詞と桜井和寿の高いヴォーカルが何ともいえないカッコよさを見事に演出しています!だからこればかりは何も考えずに聴き入りたい!
  
10.ポケット カスタネット
ここからは聴かせるスローなナンバー3連発!最初にあたるこの曲も、アルバムのテーマを色濃く反映した曲だと思います。
最初は静かに流れ、そして曲の後半から演奏が厚みを増し、そこに「季節を越えて 二人 歩いていく」というニュアンスの歌詞を持ってきた点は実に見事です!
  
11.SUNRISE
歌い出しのメロディーラインが、2nd.ALBUMの「KIND OF LOVE」に収録されている「ディスタンス」という曲に似ている感じがして思わず懐かしくなってしまいました!
そしてこの曲が放つメッセージは、「迷いの中から希望の光に手を伸ばそう」といった、名曲「Tomorrow never knows」を彷彿とさせるものがあり、何となく「温故知新」な感じがした不思議な曲です。けどなんでミスチルの曲ってこんなに僕に力をくれる曲をたくさん生み出してくれるのだろう!やっぱり一番好きなアーティストの座は今作でも健在です!

 
12.しるし
日曜音楽コーナーでもかつて紹介したことのある先行シングルです。(その時の記事:http://d.hatena.ne.jp/royaldo/20061112/1163340222
愛する人への思いの深さを力強く訴えている曲です。しかもこの思いの深さは、桜井さんのあの声だからこそより深く心に突き刺さる!
確かに7分のフルコーラスは長い。けどこの長さだからこそ成り立つ深みのあるサウンドは、さすがミスチルです!
  
13.通り雨
てっきり残りの曲は全てスローなナンバーかと思いましたが、この曲のような「暖かさ」を感じられる演奏で仕上げたアッパーとミディアムの中間っぽい曲、僕は非常に気に入りました!
「〜だったらいいな」という願いを込めた感じの歌詞に、何かちょっぴり切ない感じがしてしまいました!
  
14.あんまり覚えてないや
ラストを飾るこの曲は、「大切な人が去って けどあんまり覚えていない・・・」という歌い出しだったのが、最後には「ちゃんと覚えているんだ」に変わっていく、その流れの中に「別れた人への未練」が見え隠れするような・・・聴き終えた後から何ともいえない寂しい気持ちがこみ上げて来ました。
最後に放った「世界中を幸せに出来なくても このメロディーを繰り返す」という言葉が、出会いと別れを繰り返しながら人は生きていくというメッセージを遠回しながらも伝えているように思えました。
   
   
以上、今回もアルバム全曲を聴いた感想を述べてみましたが、いかがでしたでしょうか?
本当にミスチルらしい、力強く、前向きで、そして、暖かい気持ちになれる曲が詰まった全14曲だと思います。ぜひとも皆さんにも聴いて頂きたい!
   
   
ちなみに、今年でデビュー15周年となるミスチルから、その記念日となる5月10日に何と!今までのシングルのカップリングを集めた裏ベスト、その名も「B-SIDE」をリリースすることが発表されました!
実はミスチルカップリング曲には隠れた名曲が多く、「デルモ」「また逢えるかな」「Heavenly kiss」といったアルバム化を待ち望んでいた曲が数多くあるだけに今からとても楽しみです!(もちろん、買ったら全曲レビューやります!)
そして、アルバム「HOME」を引っさげての全国ツアーが始まる訳ですが、各地でチケット争奪戦になることは間違いない!今度こそ僕もミスチルのライブが見たい!けどチケット取るのは至難の業なんだろうなぁ・・・。
  

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http://www.mrchildren.jp/