皮肉な共演

僕にとってはプロ野球の次に結果が気になるスポーツはF1です。確かに、ホンダが王座を守り通し、中嶋悟アイルトン・セナが活躍した時代を知る者にとっては、今のF1は物足りないかもしれませんが、それでも今年のチャンピオン争いは白熱しています!
何せ、だいたい最終戦を待たずして決まることが多いドライバーズチャンピオンが今年は最終戦まで決定が持ち越しとなり、しかもチャンピオンになるチャンスを持ったドライバーが3人もいるのですから!その中でも、同じチームのマクラーレンメルセデスに所属する前年王者のフェルナンド・アロンソ(スペイン)と、F1史上初のデビューイヤーのチャンピオンを狙う超新星ルイス・ハミルトン(イギリス)の争いは熾烈さを極めており、ついには進路妨害騒動が勃発したり、マクラーレンの車体開発におけるスパイ騒動もあってアロンソはチームからなんとなく孤立したような状況へ・・・。同じチームメイトでありながら、何ともギクシャクしたこの状況は、かつてセナとプロストが同じマクラーレンにいながら確執の歴史を積み重ねてきた1989年シーズンを彷彿とさせるものとなってしまいました・・・。
そんな折、何とも皮肉なCMが、日本グランプリの放送の最中にオンエアされたのでした!しかも、そのCMの主は・・・因縁の2人が所属するマクラーレンのエンジンサプライヤー、あのメルセデス・ベンツだったのです!

サーキットからホテルまで、さらにはホテル内のトレーニングジムでも2人が競い合っているというコミカルなCM(最後にはかつての同チームのチャンピオンドライバー、ミカ・ハッキネンまで登場!)なのですが、CMで描かれているほど愉快な戦いではないのが現実のチャンピオン争い。せめて最終戦が、2台接触でジ・エンドってことにならないことを願うばかりです・・・。
(とは言っても僕的にはフェラーリキミ・ライコネンに頑張って欲しいのですが。)
  
それにしても、かつては絶対的な威厳を放っていたメルセデス・ベンツも、「随分企業イメージが変わったな」と思わせる、そんなCMでした。