今週の1枚 Vol.43

今年も引き続き、月曜恒例音楽コーナー「今週の1枚」やります!
去年の総集編で一区切りつけた後の紹介となる今年1発目は、心にしみる暖かなこのナンバーから・・・。
 
 
馬場俊英「スタートライン〜新しい風」

スタートライン 4 SONGS

スタートライン 4 SONGS

去年の念頭の「紅白歌合戦改革論」(http://d.hatena.ne.jp/royaldo/20070107/1168174007)提案も空しく、結局いつも通りの旧時代的スタイルで視聴率低迷を続けた紅白歌合戦。とはいえ、ここで初登場したアーティストは、年明けの「紅白効果」でイッキにブレイクするケースが多い!
(去年は秋川雅史の「千の風になって」がそうやって大ヒットした!)
その中で僕が注目しているのが、今日紹介する馬場俊英!彼が紅白で熱唱した「スタートライン」は、今までにないタイプの応援歌・・・ミスチルコブクロのような「背中を押してくれる」ようなものではなく、どっちかと言えば竹内まりやの「元気を出して」のような、慰めてくれるような歌だと思います。
ただ、単純に「慰める」の一言では語り尽くせないモノが・・・。それは、馬場俊英の生き方そのもの!かつてメジャーデビューしたものの契約解除となり、再起をかけて自主制作のCDを売り歩き、周りに相手にされず涙を呑んだ日々。それでもあきらめない信念が、やがて「ボーイズオンザラン」のような名曲を生み出し、そして再デビューを果たした時に生まれたのがこの「スタートライン」でした!
それは正に、彼の実体験を元に、今人生最大級の挫折を味わい、大事な物を失った人たちへのエール。その歌声はどこまでも優しく、そして、背中を押すような力強さではなく、自然と自分から立ち上がろうとする力へと変えてくれるようなメッセージ!
「大事なことはいつも 誰も教えてくれない」とか、「報われないことが ここには多すぎる」という現実の厳しさ、そして「チャンスは何度でも君の傍に」「くじけそうな時こそ遠くを見るんだよ」そう語りかけてくれる彼の、人柄がストレートに表れた曲だと思いました!
 
僕は正直言って最初は、線の細い歌声故にパッとしない印象でした。FM802がやたらと彼をパワープッシュしていましたが、「関西ローカルアーティストで終わりそうだ・・・」と軽く見てました。それでも「ボーイズオンザラン」だけはピカイチでした!
そんな馬場俊英の印象がガラッと変わったのが、秋の「風に吹かれて2007」で本人のライブパフォーマンスを観たときでした。その魂がこもった彼のメッセージが心に響き、その時歌ってくれた「スタートライン」・・・本当に感動しました!そして、大晦日に実家のクレスタのカーナビで見ていたNHK馬場俊英スペシャルは、人生の岐路に佇む多くの人の支えになってくれることを見事に紹介していました。さらに、よく彼のライブに行っているというベイファンの友達の会社で、ちょっとした馬場俊英ブームが起きているそうです!(しかも管理職の間で!)
逆境に耐えて本当の優しさを知る彼だからこそ伝えられるメッセージソング、「スタートライン」・・・ぜひ多くの人に聴いて欲しいと思いました!
 
ちなみに、この曲が収録されたアルバム「人生という名の列車」には、僕も大好きな「ボーイズオンザラン」も収録されており、さらにはタイトルナンバーの「人生という名の列車」はフルコーラスが何と9分40秒!本当はこのアルバムを「今週の1枚」にしようと思ったのですが、近所のTSUTAYAになかったので、またレンタルしたときにでも改めて紹介したいと思います!