Mr.Children「B-SIDE」なんとか(?)全曲レビュー②

Mr.Childrenがデビュー15周年を迎えたのを期にリリースされた「裏ベスト」的メモリアルアルバム、「B-SIDE」の全曲レビュー、一日置いての今日はDISC2です!

B-SIDE

B-SIDE

正直言って、DISC2に関してはシングルをレンタルショップで借りた際に聴きはしたものの、その時はカップリング曲を録音することなく、いわゆる「捨て曲」となってしまった曲が多かったです。だからコメント出来るかなと思いながら1日中聴いていましたが、改めて一つのアルバムとして聴いてみると、「こんないい曲だったんだ!」と、今頃になってその曲の良さが分かり、そしてとても新鮮に聴くことが出来ました!そう、まるで新しいアルバムのように!
だから無事(?)全曲レビュー出来そうです!てな訳で続編、DISC2行きます!
  
  
1、1999年、夏、沖縄(16th SINGLE「NOT FOUND」のカップリング)
これはミスチル版のブルースとでも言うべきか?そしてその歌詞の内容は深い。沖縄から戦後の日本を見つめるような・・・
「戦後の日本の縮図」を沖縄で暮らす人々の目線で書いたという曲は、何かいろいろと考えさせられます。
最新アルバム「HOME」が身近にあるものを歌っているとしたら、その対極にある地球規模の曲ですが、その両方で名曲を次々に生み出すあたりはさすがミスチルです!
  
2、花(17th SINGLE「優しい歌」のカップリング)
言わずと知れた1996年リリースのシングル、「花」の新テイクです。
アルバム「深海」のコンセプトに乗っ取ってアナログ色を前面に打ち出したオリジナル版と比べると、音が少々柔らかくなった感じがします。それでいて原曲の良さはしっかりと守られている、とても好感が持てるリテイク版でした。
ちなみにコーラスにはMy Little LoverAKKOが参加しています!さりげなく豪華なキャスティング!

けどAKKO小林武史は離婚寸前なんだとか・・・。その理由も含めて、なんかとても残念でなりません。故に何だか寂しげなコーラスに聞こえるような気がするのは僕だけか?
  
3、さよなら 2001年(19th SINGLE「君が好き」のカップリング)
これも「フラジャイル」同様、時代背景が作らせた曲だと言えます。けどフラジャイルが「皮肉」を前面に打ち出しているのに対し、この曲は「祈り」のニュアンスが非常に強いのです!
「毎月決まって振り込まれる給料のように 平和は当たり前に存在しない・・・」その言葉の意味は計り知れないほど重い!しかも、あれから6年経った今でも不安が拭い去れない故に、この歌が放つメッセージは心に突き刺さります・・・。
  
4、I'm sorry(20th SINGLE「ANY」のカップリング)
最新アルバム「HOME」に収録されている「Another Story」やDISC1の「Heavenly kiss」同様の、付き合ってしばらく経ったカップルの歌なのですが、今度は別れの危機を迎えた男の話です。
ちょっと立場的に男の方が弱い場合の歌、ではありますが、同じような「付き合ってしばらく経った」シチュエーションでもいろんな場面で歌を生み出せる桜井和寿のソングライティングは実に見事です!
  
5、妄想満月(23rd SINGLE「Sign」の2曲目)
これはミスチルとしては珍しい、他のアーティストとの共作です。バブル時代に人気を集めたJUN SKY WALKER(S)というバンドのメンバーだった寺岡呼人氏と作曲を共同で行ったのですが、曲の感じはほのぼのとした感じさえするアコースティックなものに対し歌詞のイメージは・・・ストーカーだそうです。
確かに「妄想」というタイトルもしっくり来る訳ですが・・・。
  
6、こんな風にひどく蒸し暑い日(23rd SINGLE「Sign」の3曲目)
この曲のテーマは「地球温暖化」・・・。「思い出したくないが、思い出してしまう」といっているのは崩壊する自然環境の事か?
普通に生活しても忍び寄る脅威。けど大げさに訴えずにフツーに生活している市民の実感として捕らえています。ある意味、とても自然なメッセージソングとも言えそうです。
けどそんな歌詞を乗せたメロディーは、どことなく昭和の香りがしてくる様な気が・・・。
  
7、ほころび(25th SINGLE「箒星」の2曲目)
この頃から、アルバム「HOME」のコンセプトの延長線上とも言うべき、身近な世界の中から生み出された曲が増えていくわけですが、久々に切ない曲に出会えたと思います。
過ぎ去りし恋人を思い出して悲しくなる気持ち・・・時々思い出すんだよなぁ。その辺り、やっぱり男の方が過去の恋を振り返ることが多いってことか?
  
8、my sweet heart(25th SINGLE「箒星」の3曲目)
けっこう落ち着いたテンポの曲で、何となくお洒落な感じがしました。
ミスチルにしては短い3分11秒の曲ですが、今までのミスチルにはあまりなかったサウンドアプローチでした。けど僕は気に入った!ていうか、今頃になってその良さに気付きました!
これぞ正に、「裏ベスト」の凄いところです!
 
9、ひびき(26th SINGLE「しるし」の2曲目)
久々に初期を思わせる「若々しい」「切ない」ラブソングが増えてきました!
シングルの「しるし」が非常に重く深いものだったことを考えると、その正反対とも言える「さわやかな」感じの曲・・・その両面性を狙ってカップリングしてきた曲なのでしょうが、やはりこの曲の良さを今頃になって気付きました・・・。
  
10、くるみ-for the Film-幸福な食卓(26th SINGLE「しるし」の3曲目)
この曲に関しては、何らかの形で必ずCDアルバムに収録されると思っていました!
映画の主題歌としてのリテイクナンバーですが、オリジナルもさることながらこのリテイク版も素晴らしい!原曲の素晴らしさと、その良さをしっかり守った新解釈で、さらに「くるみ」という曲が好きになりました!
けど何故かこの曲が聴きたくなるシチュエーションは、夜遅くまで残業した後の会社からの帰り道・・・現実社会で戦うサラリーマンの癒しの歌、か?
  
  
で、このDISC2にもシークレットトラックというべき11曲目があるのですが、今回もまた・・・

11(Bonus Track)、ニシエヒガシエ(remix version)
確かにシングル「ニシエヒガシエ」には2つのリミックスがありましたが、よりによって両方に入れなくても・・・これは唯一のミスチョイスだと思いました。
どうせやるなら、あっと驚くような未公開音源を入れて欲しかったです。例えば、1994年に藤井フミヤに提供した「女神(エロス)」のセルフカバーとか・・・。
  
  
何とか全曲レビュー出来ました!少しは参考になりましたでしょうか?
それにしてもこのアルバムが出なければ、僕は数多くの隠れた名曲を見落としたまま終わるところでした!そんな再発見をさせてくれる「裏ベスト」、他のアーティストでもやってる人が多いのは、やはりそういった狙いがあるのでしょう。
やはりミスチルの曲は素晴らしい!改めてそう思った、「B-SIDE」のレビューでした!
  
  
さあ、オリジナルアルバムに続き記念盤が出たところで、ライブツアーはさらに盛り上がることでしょう!
僕も観に行きたかったけど、やはり即日ソールドアウトでした!そして今度はスタジアムツアー! 今度こそはの期待を込めてチケット争奪戦に参戦しよう!
  
http://www.mrchildren.jp/